【光学ファインダー/EVF(Electoric View Finder)】
ファインダーとは、被写体のどの範囲が写真に写るのかを確認するための機構で、一眼レフではレンズを通した像を直接確認できる。アイレベル式の光学ファインダーが採用されている。レンズと撮像素子の間に可動式のクイックリターンミラーを備え、そこで反射された光は「ペンタプリズム」や「ダハミラー」によって更に屈曲され、最終的に像を接眼部に導く。ペンタプリズムの方が光路長を短くできるため「ファインダー倍率」があげやすく、像が明るくなる。その分、打破ミラーよりも高コスト活部材の大きさゆえにビディが大型になりやすいというデメリットもある。ファインダー倍率は、数値が大きいほど覗いて見える画面が肉眼に近くなる(1倍で肉眼と同等)。ファインダーには実際に写真として写る面積の何%が表示されるかを示す「視野率」というスペックもある。100%であることが望ましいが、高い精度が要求されるためにコストに跳ね返るという側面がある。ファインダー性能は、エントリーモデルと高級機で大きく異なり、近年では両者を分ける主な要素となっている。 また、EVFとも呼ばれる。「ElectricViewFinder」の略で、電子ビューファインダーは従来の一眼レフカメラのように、撮影レンズを通過した像を、ミラーとプリズムを利用して光学的にファインダーに導入する方式とは異なり、EVFは撮像素子が受けた像を液晶画面に表示する方式となっている。昨今のデジタルー限レフの多くに採用されるようになったライブビュー機能も、一種のEVFと言えるだろう。EVFを搭載することのメリットとしては、ミラーやプリズムなどの複雑な光学系が必要ないのでカメラの小型・軽量化が図れることが挙げられる。パナソニックのLUMIXGlやGHlがそ の代表例である。それでいて視野率や倍率も高く設計しやすい。また、オリンパスのE−P2のようにEVFの向きを変えられるカメラも存在する。逆にデメリットとしては、液晶モニタの応答速度が遅いため、動きの速い被写体の撮影には向かないこと、そしてピント位置の確認が困難であることが挙げられるだろう。オリンパスのE−620やニコンのD5000などのように、背面液晶モニタをフリーアングル化し、光学ファインダーとEVFの利点を融合させたようなスタイルは今後のトレンドになりそうだ。