【演色性】
洋服を購入する際には気に入っていた色も、購入後に戸外で見るとかなり違った色に見えることはよくあります。これは、購入時のお店の高原と戸外での自然光の性質が異なることから起こる現象です。このように光源によって色が違って見える現象を演色といい、その高原が色をどのように再現するかの性質を演色性といいます。光源の演色性は色の見え方に大きな影響を与えますから、カラープリントを観察したり、カラーマネージメント環境を構築するなど正しい色の判断を行う場合に重要です。そのため、光源の演色性を演色評価数という数値に置き換えて表示し、その光源がどのような目的に使用できるかを判断する目安として利用しています。演色評価数Raは通常、標準光源(タングステン光、昼光、天空光)をRa100とした場合に、決められた15色の試験票を該当の光源で照明して生じた色差(△E)をもとに算出します。CIE(国際照明委員会)の規定では住宅や店舗、事務所などではRa80以上の照明が必要とされ、色を比較したり評価する場合はRa90以上が必要とされています。そのため、色をかなり厳密に評価するカラーマネージメントを行なう環境では、観察光源としてRa99クラスの色評価用蛍光灯を使用するのが一般的です。